矯正治療の装置別に見る費用の相場

歯科コラム COLUMN

前回は、矯正治療の費用に関する基礎知識についてお伝えしました。矯正治療は、「高いお金を払って受けるもの」というイメージを持っている方も多く、スワン歯科の各医院でも費用に関するご質問をいただく機会が少なくありません。今回は、そんなみなさまのために、治療法(装置)別に「どの治療ならどれくらいの費用がかかるのか?」について、ご説明いたします。

5つの矯正治療の費用相場

矯正治療には、「ワイヤー矯正(表側矯正)」「マウスピース矯正」「裏側矯正(舌側矯正)」「部分矯正」や、小児矯正で用いられる「床矯正」など、様々な種類があります。代表的な方法について、料金の相場を見ていきましょう。

治療の種類 概要 費用の相場(トータル)
ワイヤー矯正(表側矯正)
歯の表側にブラケットという小さな箱型の装置を付け、そこにワイヤーを通して徐々に歯を動かしていく一般的な方法。治療時の見た目が良くないというデメリットはあるが、歯を動かしやすいため治療期間は比較的短くなる。透明なタイプのブラケットを選べば、目立つという点は解消できる。 約80~100万円程度
マウスピース矯正
マウスピース型の装置を継続的に装着することによって、歯並びを少しずつ矯正していく方法。マウスピースは透明なので目立たず、装置は取り外しができるので、いつもと同じように食事やブラッシングができる。治療時の見た目に抵抗がある方におすすめの治療法。インビザラインなら、矯正中の歯の動きや治療後の歯並びを事前にシミュレーションで確認できる。 約80~120万円程度
※インビザラインの場合
裏側矯正(舌側矯正)
ワイヤー矯正の一種で、歯の裏側(舌側)に装置を付けて歯を動かす矯正法。表側矯正に比べて費用は高くなる。歯の裏側に装置があるため、周囲からは矯正治療をしていることが分からない。インコグニトなら、装置の違和感や発音障害など、裏側矯正にありがちなデメリットも軽減できる。 約120~150万円程度
部分矯正(プチ矯正)
前歯2~3本など、気になる部分にだけ矯正装置を付けて、出っ歯やすきっ歯などの歯並びを改善する方法。適用できる症例は限定されるが、短期間で治療が終わる、比較的安価で矯正できるといったメリットがある。 約15~40万円程度
床矯正
入れ歯のような形をしたプレート状の装置を装着し、顎を拡大することで歯並びを整える方法。歯を動かすのではなく歯を並べるスペースを確保することが目的で、成長段階にある子供の矯正治療に用いられる。 約20~40万円程度

一般的な矯正治療は健康保険が適用されない自費診療になるため、治療費は医院によって差があります。相場は相場ですから、あくまでも目安としてお考えください。大切なのは、費用の項目や料金の計算方法などを事前にしっかり確認し、納得したうえで治療を受けることです。

グラントウキョウスワン歯科・矯正歯科 院長より

スワン歯科グループでは様々な矯正装置を取り扱っていますが、どれを選んでも同じ結果になるわけではありません。まずは、ご自身の歯並びがどういう状況で、どの治療なら効果的に改善できるのか、正しい診断を受ける必要があります。

「少しでも安く治療を受けたい」というのは、すべての患者様に共通するご要望だと思います。しかし、いくら安くても矯正した歯が後戻りしてしまったり、理想の歯並びが実現しなかったりしては、思い切って矯正治療に取り組んだ意味がなくなってしまいます。金額だけに惑わされずに、矯正治療の実績が豊富な歯科医院を選ぶことは必須です。そのうえで、実際に矯正相談に行き、「ここなら信頼できる」と思える医院で治療を受けるようにしてくださいね。