お口のニオイが気になる!?効果的な口臭対策とは?
でもお伝えしたとおり、口臭は唾液の減少によって起きるケースが多々あります。では、唾液が減ると、どうしてお口が臭うようになるのでしょうか? また、唾液の分泌量を増やすにはどうすればいいのでしょうか? 今回は、口臭と唾液の関係について解説していきましょう。
唾液が減るとどうなる?
私たちの唾液は、1日に約1.5リットルも分泌されると言われています。その役割は、「消化」「洗浄」「抗菌」「粘膜保護」など様々。お口の中の食べカスを流したり、汚れを落としたり、口腔内に細菌が増えるのを防いだりする役割を担っています。
逆に考えると、唾液が減少することで上記のような作用が衰え、歯垢が溜まりやすくなり、細菌が増えやすくなり、口臭がひどくなっていくのです。また、虫歯や歯周病にかかりやすくなるため、これらの病気の症状として口臭が発生するケースもあります。
もしかして、あなたもドライマウス?
唾液の分泌が少ない人は、「ドライマウス」の可能性があります。ドライマウスは、唾液が減って口腔内が乾燥し、口臭や痛みを引き起こす口腔乾燥症のこと。以下の症状に1つでも当てはまれば、ドライマウスの可能性があります。
3ヶ月以上、口の渇きが続いている | 夜中に起きて水を飲みたくなることがある | 口臭がひどくなってきた |
乾いた食べ物が噛みにくく、飲み込みにくい | 口の中がネバネバしている | 歯垢が溜まりやすく、虫歯にかかりやすい |
味が分かりにくくなった | 舌がヒリヒリして痛い | しゃべりにくい |
ドライマウスの原因とは?
私たちの唾液は、自律神経の働きによって分泌されます。そのため、不規則な生活やストレス、緊張や不安によって自律神経のバランスが崩れると、唾液の分泌量が減ることがあります。また、加齢によって口腔機能が低下すると唾液の量も減りますし、喫煙や飲酒、口呼吸などもドライマウスの原因になります。なお、風邪薬や抗うつ剤など薬の副作用として一時的に口腔内が乾燥することがありますが、これはドライマウスとは言えません。
ドライマウス対策をはじめよう!
ドライマウス対策の基本は「唾液の分泌を促す」こと。主なポイントは以下の5つです。気になる方は、ぜひ実践してみてくださいね。
よく噛む
唾液は咀しゃく時に多く分泌されるため、食べ物をしっかり噛むことは大切です。また、ガムなどを噛むと効果的に唾液が出て口腔内が潤うので、おすすめです。
水をたくさん飲む
ドライマウスの人は全身が水分不足になっていることが多くあるため、こまめに水分を補給することが大切です。ただし、コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインが入った飲み物はおすすめできません。利尿作用が強いため、摂取した水分が唾液にならず、尿になって出てしまうからです。
タバコ・お酒を控える
タバコに含まれるニコチンは、唾液腺の活動を抑えて唾液の分泌を減少させます。お酒を飲むと、アルコールを分解するために体内の水分が使われるため、唾液の分泌が減少します。ドライマウスが疑われる方は、喫煙や過度の飲酒は避けたほうがいいでしょう。
自律神経を整える
規則正しい生活を送り、ストレスを溜めないようにすること。そうすれば、自律神経のバランスが整い、自然に唾液が出るようになります。
口呼吸をやめる
口呼吸から鼻呼吸に変えることで、ドライマウスを解消できる場合があります。上を向いて寝る人は口が空いてしまいがちなので、横向きに寝るなどして鼻呼吸のクセを付けるようにしましょう。
新宿スワン歯科・矯正歯科 院長より
ドライマウスは、重症化すると舌が痛くて食事もできなくなるなど、口臭の問題だけではなくなってきます。ドライマウスは、原因によって対策が変わってきますが、歯科医院で改善のための施術・アドバイスができるケースも多くあります。気になる方は、まずは、お近くの歯医者さんに足を運んでみてはいかがでしょうか。
次回の歯科コラムは、2月15日(月)の公開を予定しております。ぜひお楽しみに。