セカンドオピニオンのすすめ【インプラント編】

歯科コラム COLUMN


インプラント治療を受けたいと思っていても、一歩を踏み出せずに悩んでいる方は少なくありません。これは、インプラントが高額な治療であることも一つの要因ですが、「本当に安全な治療なのか?」「治療後に不具合が起きることはないのか?」など、インプラント治療そのものに不安を感じている方が増えているのも大きな要因になっています。

昨今、インプラントは広く普及しており、治療を行う歯科医院も増え続けていますが、残念なことにインプラント治療にともなうトラブルも増加しています。

実際に国民生活センターでは、インプラント治療のトラブルに関する相談件数は年々増えており、2006年~2011年の5年間では実に2,000件を超える相談があったと発表しています。中でも多い相談は、「口の中が腫れた・膿んだ」「痛みが引かない」など。治療後の不具合によって、訴訟に発展するケースもあるようです。

そこで、セカンドオピニオン!

インプラントは確かに優れた治療法です。しかし、デメリットやリスクがないわけではありませんし、「こうすれば間違いなくうまくいく」といった成功法則もありません。これは、患者様によって口腔内環境が異なり、ドクターによって技術・経験に差があり、医院によって設備・環境が違うから。つまり、どこの歯科医院で治療を受けても同じ結果が得られるとは限らないということです。だからこそ、インプラント治療を受ける前に少しでも不安があるようでしたら、「セカンドオピニオン」を活用していただきたいと思います。

インプラントのセカンドオピニオン~よくあるご相談~

インプラント治療のセカンドオピニオンを考えるタイミングは、大きく2つに分かれます。一つは、カウンセリング・診断は受けていても、まだ治療には進んでいない段階。もう一つは、インプラント治療を受けた後です。

治療前のケース

・他院での診断結果に関するご相談
・他院における治療方法の提案に関するご相談
・インプラントの治療費に関するご相談

治療後のケース

・治療後の仕上がり(見た目)に関するご相談
・治療後の痛みや炎症など、症状に関するご相談
・治療後の状況確認のご相談(当初の治療計画どおりか?など)

グラントウキョウスワン歯科・矯正歯科 院長より

インプラント治療は素晴らしい治療法ですが、誰にとっても最適な治療法であるとは限りません。局所的に1本の歯だけを見たら、インプラント治療を行っても問題ない場合でも、口腔内全体の健康状態や噛み合わせのバランスなどに目を向けたら、インプラント治療を行うべきではないと判断できるケースもあります。インプラントよりも、入れ歯やブリッジのほうが適している場合もあるかもしれません。

インプラント治療に関するセカンドオピニオンでは、メリットだけではなくデメリットやリスクをしっかりと説明してくれること、他の治療法との違いを分かりやすく説明してくれることが大切です。そのうえで、患者さんに最適な治療法を提案してくれるドクター・医院こそ信頼できると言えるでしょう。