インプラント手術後の痛みが心配な方へ

歯科コラム COLUMN

近年のインプラント治療は、術式や麻酔の進歩によってほとんど痛みなく手術を受けられることは「インプラントの手術って痛いの?痛くないの?」でご説明したとおりです。

とはいえ、「手術中は麻酔が効いているから大丈夫だけど、術後はやっぱり痛むんじゃないの?」と心配される方もいらっしゃると思います。たとえば、過去に親知らずの抜歯をして、痛みや腫れで苦労した経験のある方などは不安な気持ちになるのも当然かもしれませんね。

今回は、インプラント手術後の痛み・注意事項について解説していきます。

インプラントの手術後って、やっぱり痛いの!?

インプラントは、歯茎を切開して顎の骨に人工歯根を埋め込む手術を行うため、術後は少なからず痛みが生じるケースがあります。しかし、インプラント手術後の痛みはほとんどの場合、痛み止め(鎮痛剤)で治まる程度の痛みです。一般的には、術後4~5日、痛み止めを服用していれば問題なく日常生活を送ることができます。

ただし、術後の過ごし方によっては、痛みがひどくなったり炎症などのトラブルを起こしたりする可能性もあります。これからインプラント治療をお考えの方や、インプラントの手術を控えている方は、以下の注意事項をぜひご一読ください。

インプラント手術後の注意事項

処方薬をきちんと服用する

インプラントの手術後は、痛み止め(鎮痛剤)や炎症止め、化膿止めなどのお薬が処方されます。これらの処方薬を決められたとおりに服用しないと、痛みが出たり歯茎が炎症を起こしたりすることがあります。処方薬は、必ずドクターの指示に従って服用するようにしましょう。

タバコを控える

タバコを吸うと、毛細血管が収縮して歯茎の治癒が遅くなります。歯茎の治癒に時間がかかると細菌感染するリスクも高くなり、痛みが出やすくなると言えます。そのため、喫煙者の方は術後一定期間、できれば術前から一定期間は禁煙することが望ましいとされています。

お酒・運動・入浴を控える

アルコールを飲むと血流が促進されて出血や腫れの原因になりますし、ズキズキとした痛みが出やすくなります。また、運動や入浴にも同様のリスクがあります。術後2~3日は飲酒、激しい運動は控え、お風呂に入るときも熱い湯船に浸かるのはやめておきましょう。

口腔内の衛生を保つ

口腔内に汚れが溜まっていると手術部位が炎症を起こすリスクが高まるため、インプラント手術後の歯磨きはとても重要です。ただし、歯ブラシで手術部位を刺激しないように磨かなければいけません。なるべく手術部位に負担をかけないよう丁寧に歯を磨き、お口の中を衛生的に保ちましょう。

手術部位に刺激を与えない

手術部位に刺激を与えると炎症を起こす原因になります。術後は誰でも傷口が気になりますが、指や舌などで手術部位をむやみに触らないようにしましょう。また、ブクブクと強くうがいをすること、硬い物や辛い物を食べることなども避けたほうがいいでしょう。

院長より

インプラント治療を受けた人にとって、術後数日の過ごし方はとても大切です。今回のコラムでご説明した注意事項を意識していただければ、術後の痛みは最小限に抑えられますし、何より術後の安定性が良くなって治癒が促進されます。術後の注意事項はドクターから詳細な説明があると思いますので、しっかり守るようにしましょうね。

次回の歯科コラムは、10月14日(水)の公開を予定しております。ぜひお楽しみに。